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INFLUENZA


インフルエンザについて

インフルエンザウイルス感染症とは

インフルエンザの正体はRNAウイルスで1933年に分離されました。

抗原性の違いでA、B、Cの3型に分類されます。このうち2009年のように世界的大流行(パンデミック)を起こし問題になるタイプはA型です。 A型はウイルス表面にある糖蛋白である赤血球凝集素の抗原性(HA)とノイラミニダーゼの抗原性(NA)の組合せで亜形が存在します。その違いでH1N1とかの略称で表記されています。

症状について

38℃以上の高熱、悪寒、倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身症状と咽頭痛、咳嗽などの気道症状です。 消化器症状を伴うこともあります。 B型には筋力低下や筋肉痛などの筋炎症状が多いようです。

合併症は主には肺炎と脳炎があります。循環器がらみですとまれではありますが、心筋炎の合併があります。頻度は低くインフルエンザAの1.3%程度とのことですが、胸痛、呼吸困難(心不全徴候)、動悸といった症状で重症化することもありますので要注意です。
脳炎・脳症は5歳以下に多くみられますが、死亡率約30%と予後不良です。

予防について

感染経路は飛沫感染・接触感染ですので、まずは、マスク・手洗いの励行が大切でしょう。
ワクチン接種も大きな手段のひとつとなります。下記治療薬を内服・吸入する方法もあります。(保険適用外にて自費診療になります)

■予防薬

タミフル
75mg
1日1回7~10日間
リレンザ
10mg
1日1回10日間
イナビル
40mg(2キット)
1回吸入
20mg(1キット)
1日1回吸入 2日間

予防薬処方のための当院診療料 4,270円
※お薬代については院外薬局にて別途必要になります。

治療薬について

現状ではウイルスの表面にあるノイラミニダーゼという糖蛋白を阻害する薬になります。

■治療薬

タミフル(オセルタミビル)
75mgカプセル
1日2回
(小児は体重によります。ドライシロップ剤があります。)
リレンザ(ザナミビル)
1回2吸入
1日2回
イナビル(ラニナビル)
10歳以上
40mg(2キット)
1回吸入 長時間作用型吸入剤で1回投与で完結するものです。
ゾフルーザ(バロキサビル)
 
1日1回内服
これまでのノイラミニダーゼ阻害薬はウイルスが宿主細胞から出ていくのを抑える作用でしたが、これは、宿主細胞内でウイルスが増殖するのを抑える作用であり、機序が異なります。また、体重によって内服量が変わります。
ラピアクタ(ペラミビル)
点滴薬剤
1回投与
重症化しやすい方、吸入困難な方や可及的速やかに治療したい方にお勧めです。

今シーズン インフルエンザ予防接種

例年1000~2000万人が罹るインフルエンザ。
死亡率は0.1%程ではあるものの、肺炎で入院したり出勤停止になったり、QOLを著しく下げます。
当院では、普段から生活習慣改善によって自己免疫力アップを指導していますが、それでも周囲に感染者が増えれば、感染する確率は高まります。
インフルエンザワクチンは、不活化ワクチンであり、重篤な神経障害は100万分の1と副作用は低く、100%の予防効果は望めないものの、65歳以下の健常者で発症を70~80%、老人の死亡率を80%抑えられるというデータもあります。

人類の歴史的発明として抗生物質があり、おかげで人類は今まで繁栄してきました。
ワクチンも同様な発明のひとつで、人類の歴史の中で天然痘を含めて、数々の危険な感染症を乗り越えてきました。
インフルエンザワクチンは上記のように副作用は低く、インフルエンザの罹患と拡散を予防できるので地域貢献の一環として、当院としてもご提供を続けています。

2020年10月1日(木)~2021年1月30日(土)まで
インフルエンザ予防接種を行います。ワクチン確保の都合とスムーズな接種を行うため、完全予約制にて承ります。

ワクチンについて

近年、季節性インフルエンザの流行はA型とB型ウイルスの混合流行の傾向が多く、今シーズンもWHOの推奨に従ってA型2種類とB型2種類のウイルス株を含む4価インフルエンザワクチンを使用しています。2020-21シーズンは、A型の2株とB型の1株が変更されています。B型のもう一方の1株は、2019-20シーズンと同じです。

当院では、ワクチンはデンカ生研製造、アステラス製薬ならびに武田薬品販売の正規品を使用しています。なお、保存剤チメロサールを含有していないワクチンの取り扱いはございません。

亜型 ワクチン製造株
A型H1N1※ A/広東ー茂南/SWL1536/2019(CNIC-1909)
(2019/20シーズンから変更)
A型H3N2 A/香港/2671/2019(NIB-121)
(2019/20シーズンから変更)
B型山形系統 B/プーケット/3073/2013
(2019/20シーズンの製造株と同一株)
B型ビクトリア系統 B/ビクトリア/705/2018(BVR-11)
(2019/20シーズンから変更)

※A型H1N1pdm09(以下同じ)

対象

今シーズンは、新型コロナウイルス感染症の予防的策の一環として、定期通院、健康診断、点滴療法等で受診された方のみ、受診時に接種させていただいています。

費用

  • 65歳未満の方 4,000円(税込)
  • 65歳以上の方 2,800円(税込)

当院からのお願い

2020-21シーズンにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下においては、心臓病、糖尿病、高血圧など基礎疾患をお持ちの方が多い当院としては、密を避けるべく、対象患者様に制限を設けておりますことをご理解ご協力の程お願い申し上げます。
なお、接種ご予定の患者様におかれましては、Web問診票のご記入をお願いいたします。

インフルエンザ予防接種 WEB問診票

Q & A

Q卵アレルギーがあるのですが、ワクチン接種可能でしょうか?
Aインフルエンザワクチン1回接種時に混入する卵白アルブミン成分は数ng以下と算定され、この程度の微量で全身性のアレルギー反応を起こす可能性は極めて低いと考えられます。

しかしながら、鶏卵の摂取で過去に重篤な即時型反応を来たした方や卵白アレルギー反応が強い方(RASTクラス5以上)の場合には皮内反応などによりチェックするなど慎重に対応する必要があるでしょう。当院ではこのような方の接種は見送らせていただき、基幹病院での接種をお勧めします。

さらに
1)過去にアナフィラキシー、喉頭浮腫等の重篤なアレルギー反応が出たことがある方
2)他のワクチン接種により強いアレルギー反応を起こしたことがある方
3)病歴、検査所見などからアレルギー反応を起こす可能性がある方

以上の方々についても緊急対応の可能な施設での接種をお勧めします。

Q気管支喘息があるのですが、ワクチンを接種可能でしょうか?
A気管支喘息の方がインフルエンザに罹患すると気道過敏性が亢進し、発作が出やすくなりますので積極的にワクチンを接種して予防するべきだと考えられています。

現行の不活化ワクチン接種にて気道の過敏性に影響は及ぼさないと言われています。なお現在発作が出ている場合、偶発的な発作を避けるため発作後2~4週後に接種することをお勧めします。

Qインフルエンザ予防接種は毎年接種した方がいいですか?
Aインフルエンザワクチンは以下の2つの理由により、毎年継続して接種することをお勧めします。

1)日本で使用しているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、効果が長く持続せず、ワクチンによる有効な免疫の持続は5ヶ月と言われている。
2)流行が予想されるインフルエンザウイルスのタイプが毎年少しずつ変化するために、インフルエンザワクチンの内容が毎年異なる。 なお、ワクチンによる免疫獲得までは約2週間かかります。

Qインフルエンザワクチンはいつごろ接種するのがよいのですか?
A日本での流行時期は12月下旬から4月上旬にかけて見られ、ワクチン接種後2週間程度で効果が出現し免疫のピークが2〜3か月であることから、適切な接種時期は10~11月と考えられます。遅くとも12月中旬までには受けることをお勧めしますが、インフルエンザ流行期でも接種は可能です。
Q妊娠中・授乳中ですが、インフルエンザワクチンは接種できますか?
A接種は可能です。妊娠中は易感染性であり、体力および心肺機能の低下が考えられるため、インフルエンザに罹患すると重症化する危険性が高く、インフルエンザ予防接種は推奨されています。また臍帯を介した受動免疫により出生後の乳児の感染防御にもなります。
Qワクチン添加物の妊婦に対する影響はありますか?
A保存剤は細菌繁殖を防ぐ目的で添加され、日本ではエチル水銀チオサリチル酸ナトリウム(チメロサール)が使用されています。

非妊婦に対する安全性は数多く報告されていますが、妊婦に対する情報は少ないため、可否の判断は難しい状況です。

保存期間は制限されますが添加物非含有の製剤は存在しますので現状ではこちらを使用する方が妥当と考えます。ただし、日本産婦人科学会では、「チメロサール含有ワクチンを妊婦に投与しても差し支えない、利用できる状況にあり、かつ妊婦が希望する場合にはチメロサールを含有していない製剤を接種するが、利用できない状況下であり、かつ周囲でインフルエンザの流行がある場合には、チメロサール含有ワクチン接種を躊躇しない」としています。

WHOでも「ワクチンに含まれる微量なチメロサールと神経性副反応の因果関係を見出すことは困難」としています。なお、当院ではチメロサールを含有していないワクチンの取り扱いはありませんので、ご了承ください。

Qワクチン接種回数は1回で十分ですか?
A横浜市では13歳未満の方は2回、13歳以上の方は1回接種と定めています。近年インフルエンザに罹患していたり、昨年ワクチン接種を受けた方は1回接種で十分効果が得られると考えられています。

また、2回接種した方がより抗体価は上昇するという報告も抗体価に変動はないという報告もあります。

65歳以上の方については、1回接種でインフルエンザ罹患時の重症化予防やインフルエンザによる死亡を予防する効果が検証されています。
なお2回接種の場合、間隔は3~4週間空けた方が免疫の獲得がいいと言われています。

Q肺炎球菌ワクチンやB型肝炎ワクチン等、他のワクチンとの接種間隔はどのくらい空けた方がいいですか?
Aガイドラインでは下記の通りです。

ガイドライン

Qインフルエンザワクチンで100%インフルエンザ感染を予防できますか?
AそれはNOです。

たとえば、薬でも個人個人によって効果に差があるように、ワクチンも予防する効能はあるのは確かですが、個人個人の免疫能力の違いによって見かけの症状には差が見られます。ワクチンを接種しなくても症状が出ないあるいは軽症の方もいますし、ワクチンを接種しても比較的重い症状の出る方もいます。

ワクチンの有効率は60%程度というデータもあります。(未接種なら100人罹患するところ、接種すれば60人減って40人にとどまる)

さらには、ひとつの集団で80%程度の接種率があれば、接種していない方も罹患率がとても減少することが知られていますので、社会防衛策としてもお勧めするわけです。

Qインフルエンザ関連情報はどこで手に入りますか?
A下記ホームページを参照ください。
→ 厚生労働省
→ 国立感染症研究所感染症疫学センター